ふいに掃除している人に声をかけられた
一瞬、聞き取れなかったので
とりあえず、そうですね、と返す
さらに何かを言っておられたのだけれど
また聞き取れなかったので、やはりそうですね
と応じる
帰りしなだったので、適当に変えることにした
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車に乗り込んでから
1、あれは本当は掃除をしたくないんだ
2、掃除してるとさ、渋滞に捕まってしまうから
と解釈した
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さほど親しいとも言えない方だったので
そういう言葉を発すると
非難されたり
お前が悪いと言われてきたから
どう返せばいいのか判らない
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実際、そんな風に言われてここまで来て
そいつらに対する憎しみを募らせてきたわけだが
ふと、こういうとき悲しいことにそいつらに価値観を害されていることに気づく
いや、それが基準になっていると言った方が正しい
自分で価値観の基準を作れない人間は哀れであり
だがどんな人間であろうと
多少なり朱と交われば赤くなる
己の強さを誇示するふりをして
実際、環境に恵まれたに過ぎないゴミどもを
みてきた
以下、後日