こんなことがあったよと、ある人に言った
そしたらその人は、何か僕が馬鹿にしたととったらしい
それだって十分すごいことじゃないか、と怒った
いや、僕が伝えたかったのはそういうことじゃない
そう言おうとしたとき、その人はもう次の話をしている
僕は誤解を解かないまま、進んでいく話題のせいで
怒りのようなものが残ったまま、次の会話の話題を考えないといけない
そして別れた後、その人の態度を思い出してうんざりする
そして多分、なかなか忘れられない
彼らには否定するということが
そんなに大事ではないのだろう
あるいは僕だからいいと思っているのか
はい、切った
さよなら
全て切れる人ならいいのにな
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俺が悪いのか
あの人が悪いのか
誰か公正な審判がいるわけでもない
ドライブレコーダーのように証明が取れるわけでもない
たいていの場合、こうした小さな紛争は
示談で終わる
つまりは、言うまでもない
弱いものが虐げられる
正しさが入る余地などない