天皇陛下について考えるということは
即ち生まれの不平等について考えることだ
僕たちは親から虐待を受けてきた
だから出生妄想にとらわれることもまたあった
そして天皇陛下の子供だったならと
考えたこともあっただろう
というよりも僕がそうだった
いつか真実が判り、僕が天皇となる日が来る
そんな日を夢見ていた
でも最近、すっきりと受け止められる
天皇の血筋ではない
判り切ったことだ
産まれの不平等は明確に存在していて
あまりにも当たり前すぎて
それを是正することはもう諦められている
第一是正する側の人間というのは
生まれのいいやつばかりだ
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確かに生まれの結果によって
俺はいろんな人間から見下されてきた
そうなのかもしれない
卑しい血筋だと思ったこともあった
でもそうじゃない
こいつらは結局
生まれに胡坐をかいているに過ぎない
それであるならば
下等な生まれであったとして
正しく生きようとしているならば
必死に生きているならば、尊いはずだ
違う、尊いんだ
見下すやつはもう放っておこう
俺はあんたたちを見下すことはしない
ただ流して消えてくれればいい