メイデイだったり、令和初めの日だったり
彼の死んだ日だったり
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少しずつ、f91を作ってきたが
無理を感じ始めた
手を出せば出すほど
汚れていく感じがする
まあ、別に自分のものだからいい
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折角だから
彼の真似をして、
けれど彼から一歩進むという点で
考え事をしようと思う
僕等にとっての救いは
時間の連続性と
記憶の連続性
肉体に銘記された魂の強固な接続
もっとも
彼は最後のものはとても強固とは呼べず
複数人で体を共有していた
とはいっても、元々は一つの精神だった
それを寂しさが故に二つに分け、4つに分けた
イメージするのはケーキでもピザでも、リンゴでもいい
だが一番近いのは豆腐だ
話がそれた
ごちゃごちゃと言ったが
僕等にとっての救いは
良くも悪くもセーブデータは
余程のことがない限り、勝手に消されないということだ
もし漸進的な人格がインストールされている場合
その人は寿命と、身体的な限界を無視すれば
どこまでも遠くへ進んでいけるだろう
では漸進的でなければどうか
一生そのままだ
彼はどうだったのか
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任意に選べる死であるならば
いい時に死ぬのか
悪い時に死ぬのか
選ぶことができる
死を株を売ることと考えてみると
彼の死を理解できそうな気がする
これ以上、上がることはない
だから、もう終わりにした
安くなってから
買いなおして、得をすることはできない
だって彼は死んだから
でも鋭い人は気づいているかもしれない
そう、彼の死体は、はたしてどう処理されたのか
わるいが僕はそこまで深入りはしていない
でもこれは傲慢だが
彼はこのように考えられることを望んでいるのではないか
彼の死体と共に夜を過ごしたならば(性的な意味ではない)
その過ごした人間は彼の神性の一部を
引き継いでしまっているのではないか
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あるいは単純に死体を保管し
下ろすことも可能なのか
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そんなわけがないか