ハルハラ、という名前の人に会ったことはない。
ただ2人だけ知っている人がいる。
けれど、結局それは一人なのかもしれない。
+
ずっと雪が降っている。
容赦がない。雪なんてそんなものだ。
こっちの都合を考えてくれるわけがない、自然だから、地球だから。
車を運転していて、とはいってもドライブを楽しむわけじゃないよ、通勤、一番嫌なのが圧雪のガタガタ道だ。
チェーンとかキャタピラのあとでガタガタになっている道。そこを通るとどうも寿命が縮むような気がする。
とはいってもチェーンやキャタピラに恨みがあるわけではない。
むしろ除雪や配達、ご苦労様です。
という感じでガタガタ道はもうどうしようもない。
雪で(左右のわきに除雪されて壁のようになるため)道幅が狭くなると、すれ違いにも気を遣う。たまたますれ違うタイミングで、轍でズルっと滑るとマジでシャレにならない。とはいっても、対向車線側に滑ることはそうないのだろうけれど。
踏切もガタガタ、コンビニに入るところもガタガタ、寄り道は禁物だ。
しっかり除雪してあると見せかけて、だんだん狭くなっていて気が付いたら2車線が1.7車線みたいになっていたりして、まあ、ゆっくり走るしかないよね。
*
車線変更しようと思っても轍のせいで、ズガガガガ、ってなってできなかったり、除雪されているところとかじゃないと無理だったり。
+
昨日、目の前の車がスタックしていた。
降りてこちらに歩いてきたので、押しましょうか、と言ってみたが。
見れば、押すほどのこともないと判った。
一度下がって、少し走行ラインを変えれば大丈夫だと伝えた。
本当になれていなかっただけなのだろう。
+
さがることができるのなら、勢いをつけることもできるし、タイヤの走行ラインを変えることもできる。どうとでもできる。ただ、後ろに注意するのはもちろん言うまでもないけれど。
辛いのがあさ、アパートの駐車場なんかで、出られないときだ。しっかり輪留めまで当ててしまっていて、さがれないと……、まあ横着せずタイヤ進行方向の雪を除雪するしかないですね。でもそれが一番安全だ。勢いつけても危ないし。
4輪駆動とか、砂とか、スノーヘルパーとかいろいろあるけれど、結局除雪するのが間違いないわね。
+
今日の夜もまた降るみたいだけれど、まあ明日は休みだから大人しくするしかない。
アパートの駐車場に全く雪をおろしていない車が何台かあって、結構すごい見た目になっているけれど、まあなんだかんだ大丈夫なものなんだろうか。雪の重さってよくわからないな。人間が4人とか5人乗る想定で作られていても、別に屋根の上に乗る想定ではないけれど。
+
下道よりも高速道路の方が運転しやすかったりするんだろうか、神経をすり減らしてガタガタ道を行くよりは少し金払っても高速の方がよさそうだけれど。どうなんだろう。好きにすれば、としか言いようがないよな。
*
「なんだって終わってしまいますね」
『けれど、それには始まりがあった、ということね』