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かつてあったはずのなにか

皆様に幸多き事、お祈りいたします ※ わけあって画像の多くを消しました。意味が通らない箇所があるかもしれません。申し訳ありません。 文章雑な所がありますので、斜め読みで大丈夫です。 記事が表示されない場合は、削除がまだ反映されていないのだと思います。大変申し訳ありません。

テオドリクス2

もうずっと昔に終わってしまった話をいまでも続けようとしていて

そんな行為が上手くいくはずもない。



ずっとあの人を待っていたけれど、会えるはずもなくて、だからそのことに安心していた。

会うのが目的ではないとすれば、待つのが目的になってしまったのだろうか。

いつのまにか、手段が目的になり替わっていたのか。

だとすれば初めにあった目的はどこに消えたのだろうか。

ーー例えば、

今、膝の上のディートリヒに目を落とし(常に撫でている)、その間に通り過ぎるあの人を見逃してしまうかもしれない。

あるいは既に、見落としているのかもしれない。

でも、それでいいと思ってしまっているのだ、自分は。

まったく、馬鹿なことをしている。自嘲気味にそう考える。

(うそつき)

ディートリヒが寝言のようにそう言った。実際、寝言だろう。目をつむって丸くなっているのだから。

それは、自分に向けられた言葉ではないだろう。

けれど、それは間違いなく自身の本質を言い当てているように見えた。

この子はきっと賢い子なのだと思う。

昔会ったディートリヒがそうだったように。

ずっと待っている人がそうだったように。
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