普通の人は当たり前に愛されているものだと思っていた。
愛を交換して、交換し合って、循環させて巡り巡って回しているんだって
輪になった世界の中心にいるのが僕で
輪になって踊る皆に混ぜてもらいたのだけれど
それは許されなくて
私は私だけの愛を諦めることにする。
誰かが世界に向けてなんとなく飛ばした言葉、
太陽が気紛れに投げた暖かさ。
誰かが弾いていた
誰に聞かせるでもなく、ただ弾いていたピアノ。
塀の上で気持ちよさそうに眠っている猫
撫でることはできない。
だって届かないから。
嫌がらせのように降り続いた雨。
たとえば、誰にも届かないだろうと思って書いたこの言葉の羅列。
それが月の裏に居る君に何かの偶然で届いて、君は人間を滅ぼそうと思うのかもしれない。
君がそれをしたいと思ったなら、それでいい。
僕はただ疎外されていただけで、迫害を受けたわけではないということだけ、伝えたい。