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かつてあったはずのなにか

皆様に幸多き事、お祈りいたします ※ わけあって画像の多くを消しました。意味が通らない箇所があるかもしれません。申し訳ありません。 文章雑な所がありますので、斜め読みで大丈夫です。 記事が表示されない場合は、削除がまだ反映されていないのだと思います。大変申し訳ありません。

 

雪が降っている。

今年ももう終わり。お疲れさまでした。



なんだか、雨って泣いているみたいだ。

ーー誰が?

……地球か、それか空の人。

ーー雪は?

……雪はわからない。



彼と歩きながら、話していて、途中で車を見つけた。

埋まっている。けれど、それと同時に露出している。

誰かが掘り起こして、掘り起こそうとして、諦めたのだ。

雪をどかすことはできる。

雪を下すことはできる。

でも、この辺りには明確な雪を捨てる場所がない。

だからこれ以上、手の打ちようがない。



ーーきっと、溶けるよ。

ほんと? と聞こうとしてやめる。彼が嘘なんてつくわけがないのだ。



寒いと彼のことを思い出す。

雪が降るとあの子のことを思い出す。

彼らと別れてから、天国があってほしいと思うようになった。

彼らはきっと、いや別に天国でなくてもいい、ただ幸せに暮らしていてほしいと思うようになった。



動かせないのなら、掘り返さない方がよかっただろうか。

でも、あの車はそれでやっと、息ができたのだ。
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