Dictum est non ire quoquam.
EGO iustus had nusquam ire.
今日は久しぶりに、体感では1月近く振りに(本当はそんなに長くはないんだろうけれど)猛暑日ではなかったみたいだ。そうはいっても暑いし、どうせ熱中症のアラートとかが出ているんだろうと思ったのだけれど、アラートは出ていなかった。
『そうか……じゃあ、出かけ……』
ぼくにはどこにも出かける用事がなかった。理由が見つからなかった。
予定がないのに熱中症になって、救急隊員の方にお世話になっても申し訳ないし。
『いや、僕が道の真ん中で倒れていたって……誰も気づかない』きっとね。
でも、理由がない。
(今までは暑いという理由で誤魔化していただけなんだ。僕には根本的に……)
『行くところがない。行きたいところがない』
少し迷ってから、最後に付け加える。
『誰からも必要と、されていない』
「そんなお前がまだ生きているのが不思議でならない」
『だってそれは自殺するのは怖いからね』本当にそれだけ。
本当にそれだけでここまで生きてきた。
誇れるようなことではないし、皆は俺のことを笑うのかもしれない。

*
皆はこの夏どうだった?
楽しかった、だったらよかった。
それともつまらなかった?
でも夏の終わりだけど、夏の終わりってことはまだ夏は終わってないってことだよね。
ぼくはもう死に体だって、たまに、いやよく言われるけど、それはまだ死んでないってことだ。