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かつてあったはずのなにか

皆様に幸多き事、お祈りいたします ※ わけあって画像の多くを消しました。意味が通らない箇所があるかもしれません。申し訳ありません。 文章雑な所がありますので、斜め読みで大丈夫です。 記事が表示されない場合は、削除がまだ反映されていないのだと思います。大変申し訳ありません。

天国

……ここは、天国ですか?

天国といえばいえば天国だな。

なんか……あの……

ここは歩行者天国さ。思ってた天国とは違ったかい?

でも……ありがとうございます。助けてくれて。

礼ならあの子に言いな。

指さされた写真を見ると猫が写っていた。

かわいい、メインクーンですか。

そういう種類なのかい? 良く知らないが名前は■■ってんだ。

■■……。すごくいい名前ですね。

おいおい泣くなよ。

昔の友達と同じ名前だったんです。



その後、猫とおじさんはとても幸せに暮らしました。

助けられた男は結局殺されました。

もう彼はそういうふうにしか死ねなかったのです。

そういうふうにしか生きられなかった。

当然の帰結。

それでも猫はもしかしたら、それを悲しいと思ってくれたかもしれません。

男にはきっとそれで十分でした。



『なつかしい、とかじゃなくてはっきり覚えているんです』

『でも、思い出せない』

『覚えているんです。ただ思い出せないだけ』

『そういうものってあるよね』

男は猫を撫でて、猫はにゃあと鳴きました。
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