忍者ブログ

かつてあったはずのなにか

皆様に幸多き事、お祈りいたします ※ わけあって画像の多くを消しました。意味が通らない箇所があるかもしれません。申し訳ありません。 文章雑な所がありますので、斜め読みで大丈夫です。 記事が表示されない場合は、削除がまだ反映されていないのだと思います。大変申し訳ありません。

6月と暇乞い

8月はきちんと埋葬しなければならない
すぐ起き上がってくるから

それと同じくらい6月との別れも注意しなければならない
6月は彼にとって
常に後悔とともに思い出されるものだからだ





他の月も同じくらいに名残惜しいが
だが、結局彼はいつまでたっても失うことになれる気がない。

慣れるつもりもないように見える。



そういうと、彼女は疑問を呈した。

ーー残り時間というのは、人生というのは、彼の言語では、考え方として、
  あらかじめ所与のものである。そういう考え方ですか。
  文法的には、そう見えますーー

彼女は、たまに、まるで言語学者のような物言いをする。
あるいはそうなりたかったのかもしれない。

小説家崩れ、そんなことばがなんとなく、頭に浮かぶ。

物書きから医者になろうとするものだろうか、あるいは
人間の人格のパターンを学ぼうとしているのか。



結局のところ、彼女にとっては、治療、よりも、解答を得ること、の方が重要なのだ。

それが悪いとは思えない。与えられた仕事を十全にこなすのならば、仕事ができない偽善者気どりよりはよほど世界にとって有益だ。

その偽善者が誰なのかは言うまでもないことだが。



彼は当たり前のように6月とのお別れを惜しんでいた。

それで、どうなるというわけでもないのに。

悲しみの感情を発露する分、彼は停滞するだけだというのに。
PR

コメント

プロフィール

性別:
非公開

カテゴリー

ご意見、罵倒

[07/10 NONAME]
[03/12 天王寺]
[01/13 NONAME]
[09/01 アキラ]
[08/28 a]

P R